人事責任者のつぶやき – 評価制度、コンピテンシーについて –

 

HR本部マネージャーの廣田です。wantedlyプロフィールはこちら

会社の文化や制度について、また採用や評価に関することなど、

人事についての様々なテーマをつぶやいて(お伝えして)いきたいと思います。

前回(第1回目)のテーマは「面接って何を聞かれるの?」でした。

 

今回はグローバルエージェンツ(以下GA)の評価制度で取り入れている「コンピテンシー」についてお話しようと思います。

まず前提ですが、GAでは360°評価を導入しており、上長から部下への一方向の評価ではなく、部下や同僚、セクションを超えたメンバーなど、多方向、多面的な評価を集めます。それにより公平性、立体性が担保されると考えています。

その360°評価を用いて「成果Review」「コンピテンシー」2つの評価項目を実施しています。

 

今回はコンピテンシーについてお話したいと思います。

コンピテンシーを取り入れている企業も増えてきているため、認知度は以前より拡大していると思います。

コンピテンシーとは”行動特性”です。「業務において優れた成果を上げる人材に共通する行動特性」「職務や役割において優秀な成果を発揮する行動特性」のように説明されています。

当然ですが、すべての企業で通用するコンピテンシーは存在しておらず、企業毎にコンピテンシーを定める必要があり、

つまりコンピテンシーを知ることで企業の文化や風土を垣間見ることができると思います。

グローバルエージェンツでは独自のコンピテンシー項目を40項目開発しています。これは通常だと”とても多い”と驚かれる数です。

もちろん、40もの項目数になるので、全てにおいて体現することは難しいですし、そもそも全ての項目において高く評価されることが目的ではありません。

行動特性をいわゆる5-10個など限定的に捉えずに、より幅広く網羅することで、個々の強みを埋もれさせず、活躍や貢献を可視化し把握をすることを目的としています。

つまり、数を絞り込んだ特定のコンピテンシーのみを目的にする必要がなく、GAで働く上で活躍するための幅広い行動特性の中で”自分らしさ”の発見や発揮に繋がると考えています。

本来のコンピテンシーの取り組みとはやや異なる解釈をしながらも、GAらしい評価制度として運用していますし、働き方もスキルも貢献も多様化しているこの社会と時代に沿う制度になっていると思います。

今回はその40項目の中から3項目ほどPICK UPして内容をお伝えしようと思います。特に項目だけではなく、定義についてお伝えします。同じ項目を扱っていても、定義や解釈が企業毎に異なるのがコンピテンシーのユニークなポイントだと思います。

 

① チームワーク・協調性

[部署や施設を超えて関心を持ち、関与する力、または貢献する力

自身の業務領域にとどまらず、困っている仲間がいたら積極的にフォロー、サポートをしている]

 

② 部下の育成

[部下の成長に合わせて権限を移譲、チャレンジする機会を積極的に設けている]

 

③ 修正力

[スタート時に定めた計画や仮説に固執せず、開始して得られた結果や状況に応じて修正しながらゴールに近づける思考ができる]

 

1つ目の「チームワーク・協調性」は自身の所属するチーム内のことではなく、むしろチームの外、セクションなどの垣根を超えて関与できるか、をとても大切にしています。GAは縦割りの部署構造や業務区分を積極的に作らないようにしています。それがあることで動きが限定的になる恐れがあり、会社全体での有機的な繋がりが生まれにくくなる可能性があるからです。チームを超えた関心や行動こそ、GAでのチームワークだと考えています。

 

2つ目の「部下の育成」は指導力ということではなく、”権限移譲”、”チャレンジの機会創出”について伝えています。失敗を恐れず任せていくことで自律的な従業員を育てることを目的としています。

 

3つ目の「修正力」は社内でもよく出てくるワードで、とても大切にしている行動特性です。何かをはじめるとき、どれだけ準備に時間を費やしても100%成功することはありません。逆にいうと、100%成功させるために準備をすることはできないため、ある程度の水準までの仮説検証や情報収集ができたタイミングで、小さな一歩を踏み出すことを推奨しています。まずは小さくても一歩踏み出すことで得られる情報や経験があります。進めながら得た気付きや情報を持って、修正を繰り返していくこと、それこそが成功への道筋です。そのため、当初の仮説や計画に固執することは必ずしも良いことではないと思います。自分自身の立てた仮説や根拠を容易に修正していける柔軟性、修正力が大切だと考えています。

 

いかがでしょうか?項目そのものに目新しさはないと思います。一方で、それぞれの定義や意図には企業文化がよく現れていると思います。

グローバルエージェンツで働くスタッフ一人ひとりがいきいきと働き、活躍できるように40項目のコンピテンシーがあります。

今回は、通常社内でしか扱われない情報について3項目と少し触りの部分のみですが、お伝えをしました。

今後も社内の文化や風土が伝わるような内側の情報をお伝えしていきたいと思います!